永遠の地獄というのを、ぼくは信じていない。
なぜなら、それはあまりに、人間的だからだ。
だって、独裁者は、気に入らない人間を、死ぬまで収容所に放り込んだり、死刑にしたりする。永遠の地獄という概念は、この収容所や死刑の延長線上にあると思う。
独裁者が永遠の命と、莫大な力を持っていたら、きっと永遠の地獄に、自分の意にそわないものを放り込むだろう。
しかし、ぼくは、すべての生き物を救える人間は、想像できない。どうやるのかすら想像できない。
もし、そんなことができるなら、奇跡だし、それこそ神の御業ということになる。
だから、もし神さまがいるのなら、永遠の地獄というものはなく、最終的にはすべての人びとを救ってくださるはずだ。
だって、そんなの、神さま以外にできようはずもないことに思えるから。